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二日後は安息日だった。イスラエルの地では、昔からの律法により七日毎に一日を安息日として、生業のためのすべての仕事を休むように定められている。この日は、自分のためであっても、家具を修理することさえしない。人々は神が自分たちのためにしてくださったことを思い返し、「優れた律法」を繰り返し読み、子どもたちに神とその律法を教える日としなくてはならない。
厳格な教派の人々は、この律法を拡大解釈してしまい、体にたかったのみを取ることでさえ、狩りの一種であるので、してはならないとした。病気の者を手厚く看病することも医業の一つであるとして禁じた。こうした行き過ぎた厳格さはむしろ、人々の心を神から引き離す。そして、抜け道を探す狡猾な人々を生み出してしまう。しかし、本来の良い目的を見失わない限りにおいては、この「優れた律法」は人々の幸福に寄与するのだ。
失意から立ち直れないダイナも、この日には町の唯一の会堂に久しぶりに足を運んだ。そして、そこに大きな励ましが待っていた。マリーとは律法が読まれている間からも目が合った。二人の瞳は輝いていた。
集会後、会堂の庭で二人はお互いを抱きしめて、無事を何度も確かめあった。ルークは先におじいさんと一緒に帰って行った。
「あなたなのね、ダイナ。美しいままね。嬉しいわ」
「マリー、私ね…」ダイナは後悔の涙をこぼした。
「何も言わないで。今は何も言わないで。再び会えたことを、ただ神に感謝しましょう。ああ、エホバ。ありがとうございます」
二人は長い間、お互いの瞳を見つめあった。そして、いつの間にか少女に戻っていった。二人はどちらからともなく、笑った。お茶目な目になって、お互いの肩をつついた。髪の毛を引っ張った。そしてまた、大声で笑った。涙が出るまで笑った。